Google Meetで背景が変えられなくなる

ある日、Google Meetを使用しようとすると次のようなエラーが出て背景が変更できなくなりました。

【ビジュアルエフェクトを使用するには、ブラウザの設定でハードウェアアクセラレーションをオンにしてください。】
といった内容が表示されています。
この表示が出ている状態では背景を画像などに変更することができず、そのままの部屋が写されちゃいます。

ハードウェアアクセラレーション

Googleのハードウェアアクセラレーションとは、
ウェブページの表示や動画再生などの処理を、CPUではなくGPU（グラフィックボード）に任せて動作を速く・なめらかにする機能のことです。

CPUは、パソコンの中であらゆる命令を考えて実行する「頭脳」です。
一方GPUは、映像や画像をきれいに表示したり、動画やゲームをなめらかに動かすための「絵を描く担当」です。

それでは早速、GoogleChromeでハードウェアアクセラレーションがONになっているか確認しましょう。
左上の三点リーダー【︙】を押して、設定→システムを確認しましょう。

上から2番目の項目がONになっています。
つまり、ハードウェアアクセラレーションをオンにしてくださいと表示される場合はGPU（グラフィックボード）の動作不良かもしれません。
次にグラフィックボードが正常に動いているか確認しましょう。

GPUの確認

パソコン内部のGPUが正常に動いているのか確認をするために【Windowsキー ＋ Rキー】で検索ウィンドウを表示してdxdiagプログラムを実行します。
※Windows環境の場合です。

dxdiag（DirectX 診断ツール）は、
Windowsに標準搭載されたパソコンの動作環境を確認するツールで、
CPU・メモリ・GPU・DirectXの情報を表示し、
主にゲームや映像トラブルの原因調査に使われます。

診断結果は下記のようになりました。
どうやらGPUは正常に機能しているようです。

GoogleChromeが認識しているのか確認

前項で正しくGPUが動いていることが分かりました。
では、GoogleMeetを起動しているGoogleChromeはGPUを認識できているのか？
GoogleChromeのURLに下記を打ち込んで確認してみましょう。

chrome://gpu

chrome://gpu

Google社のAI Geminiに聞いたところ、GoogleMeetで使用されるのは主にWebGL、WebGL2、Video Decode、OKCompositingのため上記で問題ないようでした。

解決方法

ここまで様々な角度からハードウェアアクセラレーションについて確認をしてきましたが解決に至りませんでした。
ここで最終兵器を使うことにしました。
それは…

困ったときは【再起動】しよう。

再起動後のGoogleMeetがこちらです。

はい、治っていますね。
原因が不明のためChatGPTに聞いたところ以下の通りでした。

1．GPUプロセスやドライバの初期化タイミング

chromeはハードウェアアクセラレーションを利用するために、GPUプロセスを内部で起動します。しかし、まれに起動時にGPUリソースが一時的にロックされていたり、ドライバとのやり取りが失敗することがあります。この場合、chromeやWebアプリは「ハードウェアアクセラレーションが動作していない」と判断します。
再起動によりすべてのプロセスが初期化され、GPUとの接続が正常になったことで解消します。

2．chromeのキャッシュやGPU関連設定の不整合

chromeはGPU情報をキャッシュすることがあります。たとえば、chromeが以前のセッションでGPU機能の一部を無効にしていた場合、その情報が残り、ハードウェアアクセラレーションが正しく認識されないことがあります。
再起動でchrome自体のプロセスが完全にリセットされ、キャッシュが再評価されると、正しく認識されます。

3．OSやドライバの一時的な状態

WindowsやGPUドライバが一時的に不安定な状態だと、chromeに正しいGPU情報を渡せない場合があります。
再起動によりドライバの状態がリセットされ、正常に動作することがあります。